中高年と言われる40代~50代のミドル世代で、転職はなかなか難しいのが現状だ。
部長や役員など要職についていればそのスキルを買われる可能性はあるが、特に目立ったポジションでもなく現状に不満があって辞めたいと考える人になると話は変わってくる。
いくら40代~50代が働き盛りとは言え、これまでのキャリアを活かしたり関連する業種以外に転職するのは相当難しいと言える。なぜなら中高年でも雇うという会社はその経験と即戦力に投資しているからだ。
例えば営業のエキスパートであれば本人の実績はもちろんのこと、営業部長として部下10人以上をマネジメントした、などプラスアルファが求められる。またその業界では名の通ったプロジェクトを成功させてきた、など個人としてブランディングができている場合は逆にヘッドハンティングされるくらいだろう。
一方でこれまでキャリア形成を意識してこなかった人は評価できるポイントが見つからない。履歴書や職務経歴書に書ける実績がなければ面接の前の書類審査で落とされるのが関の山だ。せめて面接さえできれば、と思っても企業が求めるのは人間力ではなく実力や実績。
結果として今の条件のまま定年まで働くか、実力主義の営業職などが転職先の候補として多くなってくる。また仮にうまく転職できたとしても年下の上司とそりが合わないようなケースも多く、苦労して転職したとしてもうまくいくとは限らない。したがって社会人経験がいかにが希望通りに転職できるのはなかなか難しいと言えるのだ。
転職先が良い場所かどうかは、就いてみないとわからないものだ。ただ、やはり年齢層が極端に違っていたりすると、なかなか周りと馴染むのが難しいため、できるだけ中高年を多く採用している職場を見つけた方が良いだろう。