介護職は、未経験の中高年でも転職しやすい業種のひとつだ。特別な資格がなければ働けないのではないかと考える人もいるが、無資格でも働くことができる。
ただし、資格がなければ体に直接触れて行う身体介護が行えない。そのため、無資格で未経験の場合はできる仕事が限られるが、資格取得支援を行っている業者を選び就職すればそこからステップアップを目指すことが可能だ。
中高年が実際に介護職に飛び込む場合、考えておかなければいけないのが体力とスタッフとの年齢差である。体力が必要な仕事が多いかどうか、夜勤があるかどうかは勤務先によって異なる。そのため、体力面などに不安がある場合は、応募前に仕事内容や働き方をしっかりと確認しておいた方が良いだろう。
そして、中高年が介護職に転職をする際に起きやすいことが、年下のスタッフが先輩や上司となる状態だ。二回り近く年が離れたスタッフが、先輩や上司となり仕事の指導をすることも珍しくない。
これまで別の業種で活躍をしてきた人の場合、年下スタッフに仕事を教えて貰うことに抵抗を感じることもあるだろう。しかし、未経験で転職をするのであれば新人であるという気持ちを忘れず先輩を敬うことが大切だ。一時的ではなく、これから先長く介護職を続けていきたいのであれば、先輩スタッフとの年齢にこだわらず、学ぶことを優先させることが欠かせない。
中高年が転職する際は、過去のプライドを捨て、若い世代と上手くやるための心構えをしておく必要がある。それによって、この先働きやすい状態を作っていくことができるのだ。